夜のタマネギ

会社帰りに

近所のスーパーに寄って

晩飯の買い物をした時の話。


カレーを作ろうと

野菜コーナーに向かった。

にんじんはあったから、、

そうそう、じゃがいも。

それも男爵ね。男爵。

男爵を手に入れた後、

隣にあったなんてことない

玉ねぎを手に取った。


「北海道産 玉ねぎ」


いつも通りの玉ねぎ。

そう、タマネギ。


しかし、ふと気付いた。

北海道産？？

この玉ねぎは北海道から来たのか？

ま、ま、まじか。

あんな遠くから？

わざわざ福岡まで？

行きたい行きたいと思ってても

なかなか行けない北海道から？

あの北海道から？


更に更に、

めっちゃ遠くから来たにも関わらず

値段は100円程度。


この玉ねぎ、いや、たまねぎさんが

なんか物凄く高貴なモノのように感じてしまい

そっと、綿飴を触るように

丁寧にカゴの中に入れました。




しかし、カレーを作る際に

タマネギを微塵切りしたせいで

手がタマネギ臭くなって

その匂いが次の日も取れなくて

結構イラっときちゃったりして

僕の頭の中で社交界を開いてた

高貴なタマネギさんは

どこかへ消え去ってしまったのでした。。



おしまい。